セスナをチャーターし、氷河上での9日間のスキーキャンプから無事に
下界に戻り、埠頭脇の公園に設置された、コインシャワーで汗を流した後、
入港したばかりの巨大なクルーズ船を眺めていた。
アラスカ州スキャッグウェイ、1900年直前に始まったゴールドラッシュの最前線基地。
現在も、当時のホテル、BAR、娼館、賭博場の佇まいを残したまま、
お土産屋、レストラン、博物館、劇場に形態を変えながら
街全体がゴールドラッシュ・テーマパークの様になっている。
夏の観光のハイシーズンには、シアトルやバンクーバーを出港したクルーズ船が
1日に5便も入港し、人口1000人弱の小さな町に10倍近い観光客が連日訪れるらしい。
埠頭に横に作られた、駅舎からは、鉄道も運行している。
険しい渓谷を縫いながら、当時の鉱山師の険しい道のりに想いを馳せる事も出来る。
私は、食料の補給を済ませた後、列車の終着駅より、さらに奥地で
スキーキャンプを予定している。
もし、私がゴールドラッシュの時代に生きていれば、どこに属していたのだろうか?
出来る事なら、このゴールドラッシュの金と血にまみれた物語には登場したくない。
どこか田舎で鍛冶屋として生計を立てる無口な親父あたりが望ましい。
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